工場見学
原料
こうじづくり
仕込み
発酵・熟成
圧搾
火入れ・検査
詰める・完成
発酵・熟成


もろみはタンクの中で6ヶ月間かけて変化を続ける。この間、もろみのタンクの中は、こうじ菌のつくった酵素や乳酸菌、酵母などの微生物が働くミクロの工場になる。分解と発酵が始まって、しょうゆにとっては大切な味や色、香りの素になるものが次々と生み出されて、もろみをおいしくしていくんだよ。このとき工場の人たちは撹拌(かくはん)といってもろみの中に新鮮な空気を入れてあげたりして、微生物たちがいちばん働きやすい環境をつくるようにしているんだ。
6ヶ月もかかるんだ!
 
  仕込んで3ヶ月(左)としぼる直前(右)
そう、この微生物たちは、6ヶ月という長いあいだタンクの中で働きつづける。しょうゆは、ゆったりとした時間の中で、味や色、香りがいっそうふくらみを増す。これが熟成だ。このとき大切なのが温度や湿度、つまりしょうゆづくりのための環境なんだよ。
しょうゆって、デリケートなんだね。
どうして銚子はしょうゆづくりに向いてるの?
   
銚子でしょうゆづくりが盛んになったのは、実は気候風土に大いに関係があるんだ。太平洋に突き出している銚子は、寒流(親潮)と暖流(黒潮)がぶつかっているために、夏涼しく冬暖かで、しかも湿度の高い海洋性の風土なんだよ。そうした気候風土が微生物の働きを活発にする。気候風土の他にも、銚子でしょうゆづくりが発達した理由には地理条件も関係している。昔、利根川を利用して江戸(今の東京)までしょうゆを運び、帰りに関東平野の大豆や小麦を銚子まで運んでこられた便利さが、銚子でのしょうゆづくりをここまで発展させたんだよ。
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