ヤマサ醤油株式会社 医薬・化成品事業部

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核酸とは

核酸とは、デオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸 (RNA)の総称で、4種のヌクレオチドが連なった生命活動に欠かせない生体高分子です。生物の重要構成物質であるタンパク質は、DNAが保持する遺伝情報に基づいて合成されます。核酸の構成単位であるヌクレオチドは、核酸塩基、5炭糖、リン酸から成っています。

DNAに含まれる5炭糖はデオキシリボース、RNAに含まれる5炭糖はリボースと呼ばれ、その構造的違いは糖部2’位の水酸基の有無です。

DNAの塩基は、アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)の4種類あり、AとT、GとCが結合することで二重らせん構造を取ります。
RNAの塩基はアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、ウラシル(U)の4種類あり、RNAはらせん構造となっています。

核内にあるDNAからRNAが転写されます。一部のRNAは細胞質に移送され、RNAの塩基配列に従ってアミノ酸が結合し、タンパク質が合成されます。

核酸関連物質の多くは、有用な薬理作用や生理作用を示します。修飾されたヌクレオシドやヌクレオチドは、抗がん剤や抗ウィルス剤などの医薬品の原薬(API)として使用されています。さらに近年オリゴ核酸医薬が注目されてきています。オリゴ核酸医薬には、アンチセンス、siRNA、アプタマー、デコイなどがあります。これらには修飾されたヌクレオチドが含まれています。また、天然のヌクレオシドやヌクレオチドは様々な生理学的、機能的有用性を示すので、調味料、化粧品、その他工業製品など、幅広く活用されています。

ヤマサでは、トルラ酵母から抽出したRNAを原料に、リボ核酸分解法(*)によってヌクレオチドを製造しております。得られたヌクレオチドを基に、酵素合成と化学合成によって多品目にわたる核酸関連物質を製造しております。また、ヌクレオチドを原料にしない核酸関連物質も製造しております。

リボ核酸分解法

リボ核酸分解法は、主に以下の2工程に分かれます。また、5’-IMPは5’-AMPをアデニルデアミナーゼによって転換して製造しています。
(1)RNAをヌクレアーゼP1により5’-AMP、5’-CMP、5’-GMP、5’-UMPへ分解
(2)各ヌクレオチドをイオン交換カラムで分離、精製

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