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STEP 1
昔の人々は経験的に銀に殺菌力があることを知っていて、医療器具や食器に使っていました。
また、銀の皿や杯は、変色して異常を知らせ、毒殺などを未然に防いだとも言われています。晩餐会などでいまだに銀食器が使われているのも「大切なお客様に毒など盛りません」という意思のあらわれでもあるのです。
日本では、外食産業の発展とお手入れの手軽さから、銀食器よりもステンレス食器が主流になっています。
でも敬遠せずに・・・。お手入れ方法は難しくないのです。
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STEP 2
銀製品は長期間空気に触れると表面が黒ずんでくることがあります。これはさびではなく硫化といって空気中の硫化水素(または亜硫酸ガス)が銀製品の表面についた水分が反応して表面が黒ずむのです。
でも鉄さびのようにボロボロになることはなく、真っ黒になっても正しく手入れをすればまた輝きだします。
写真は一般的な銀製品の磨き剤です。
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STEP 3
真っ黒になった銀食器は、磨き剤で磨きます。細かい部分は麺棒などで。
その後、柔らかい布でよく磨き剤をふき取って、からぶきしてください。
磨き剤を歯磨き粉で代用しても効果があるといわれますが、品物によっては傷がついてしまうこともあるので専用の磨き剤を使うようにしましょう。
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STEP 4
普段から柔らかいネルなどの布でこまめに磨いていると黒くはならないのですが、頻繁に磨き続けることは難しいので、保管の方法もご紹介します。
カトラリーなどは輪ゴムでくくったりしないように。輪ゴムには硫黄分が多く含まれているので変色の原因になります。
柔らかい布に包んで空気が触れないようにジップ付きのビニール袋などにいれて保管しましょう。