南桂子展 船の旅 ―詩と童話と版画の世界― 2012年5月12日(土)~7月31日(火)

展覧会情報
会期

2012年5月12日(土)~7月31日(火)

入館料

大人600円 大学・高校生400円 中・小学生200円

休館日

月曜日(7/16は開館)、7/17(火)

開館時間

11:00~17:00(最終入館16:30 土日祝は10:00開館)

展覧会関連イベント

ワークショップ“つくる楽しみ”「染め紙でつくる、特別なノート」

オリジナルの美しい染め紙「クライスターパピア」を使用した文房具の制作を手がける双子姉妹のユニット『ツヴィリンゲ』のお二人に、南桂子作品をイメージした紙を染めていただきました。その染め紙を使い、糸で綴じるシンプルなノートを作るワークショップを全 4 回開催します。自分だけの特別なノートを作りにぜひご参加ください。
日時:6月2日(土)①午前10:00~12:30 ②午後14:30~17:00
    6月23日(土)③午前10:00~12:30 ④午後14:30~17:00
講師:ツヴィリンゲ(寺園 直子/森住 香)
定員:①~④各回10名 
参加費:3000円(材料費2400円+入館料600円)
申込み:5月2日(水)11:00より電話にて受付開始(先着順)。

ごあいさつ | 南桂子の詩と童話の初公開

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションでは、今年も銅版画家・南桂子(1911~2004)の展覧会をいたします。どこか懐かしい、詩情あふれる銅版画には、 この数年、特に若い年代を中心に静かな人気が広がってきています。昨年は生誕100年を記念し、全国で巡回展が開催されました。

南桂子が、戦後の一時期、壺井栄に師事して童話を書き、新聞に発表していたことは知られています。ところが昨年、本人の手書きの原稿類が大量に見つかり、今まで考えられてきた以上に豊かな文学活動をしていたことが分かりました。当館で整理したところ、完成された作品は詩3篇、童話は52篇にのぼりました。ほとばしる空想力や優しいものを包むまなざしがどの作品にも結晶しています。
今回の展覧会では、作家の豊かな内面の世界を紹介するために、一部を初公開します。

展覧会タイトルになった「船の旅」は1953年の冬、銅版画を学ぶためにフランスに渡る、その船の中で書きつけた詩です。七章からなる詩(第六章のみ1960年に個展で発表)は、台湾、香港、シンガポールと寄港しながら見知らぬ新天地をめざす作家の真っ白な希望をたたえ、後半は異国情緒あふれる物語へと変化してゆきます。旅の途中に描いたスケッチと併せて展示いたします。
童話は、森の中の小さな湖で起こる月夜の不思議な物語「金と銀の魚」など、数ある中から、夢や色彩にあふれる5編を選んで初公開します。
南桂子の詩と童話と、銅版画約50点の展示になります。なつかしく新しい、それぞれの世界をご鑑賞ください。
※詩と童話につきまして、現時点で過去に発表された形跡がないものについて「初公開」としておりますが、今後の調査により変更になる可能性がございます。


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