浜口陽三は、20世紀を代表する銅版画作家の一人で、カラーメゾチントという技法を開拓しました。南桂子は、陽三夫人でもあり、少女や城、鳥など、童話風のモチーフで愛されています。この展覧会では、特に南桂子に重点を置きながら、詩情あふれる二人の作品を並べて紹介します。
前期後期とも、二人の銅版画を中心に60点ほどで構成します。浜口陽三の、うすい光のたちこめる闇や宝石のように鮮やかな色彩の果物、南桂子の鳥たちや物語のような情景など、静かな詩情の二重奏をお楽しみ下さい。
また今回は、初公開となる南桂子の油彩画やスケッチ、作品のヒントにした雑誌の切り抜きや、使っていた色鉛筆も展示します。