イベント情報 | |
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講師 | 織工房URIZUN 下地 康子(染織作家) |
日時 | 2016年3月7日(月) |
定員 | 各回10名 |
参加費 | 3000円(入館料・材料費込) |
持ち物 | はさみ、筆記用具 |
その他 | ※休館日の開催ですが、参加の方は展覧会をご覧いただけます。 |
浜口陽三作品の構図や配色をもとに、
0号サイズの木枠を使って飾り布を織りあげるワークショップです。
木枠が額縁となり、そのままご自宅で飾ることができます。
織の経験がない方でも参加できるやさしい内容です。
「浜口陽三展 赤と黒・色彩の引力」の関連イベントとしてワークショップを開催。浜口陽三は4色4版で刷りあげるカラーメゾチントを開拓し、多彩な色彩表現を追求しました。このワークショップでは染織作家の下地康子先生を講師にお招きし、配色を自由に考えながら、木枠を使った簡易織機で小さな飾り布を織りあげます。その様子を一部ご紹介します。
1.「昔はどの家庭にも織機があり、織物は家庭の仕事のひとつでした。むずかしいことはありません。」と下地さん。ものをつくるという事が、呼吸をするように日常の一部であることは理想的です。浜口陽三も常に手を動かし、制作をしていました。 |
2.下地さんが用意してくださった30色の毛糸から自由に色の組み合わせを考えます。中には、今回のために染めてくださった毛糸もあります。同系色でも微妙に違う色合いに創作意欲も刺激されますね。 |
3.縦糸を張るところまでは先生が準備して下さいました。杼(ひ)の役目となる棒に毛糸をまきつけ横糸を織ります。杼は織の道具で縦糸の間に横糸をくぐらせるためのもの。このワークショップでは製菓材料品店で購入したアイスの棒を使用。 |
4.時々表から見て仕上がり具合を確認します。「次の色はどうしよう…」計画的どおりではなくても、作りながら臨機応変に考えることができる点は、手仕事のおもしろさでもあります。 |
5.初めは難しく感じた作業にも慣れ、みなさん黙々と織っています。「無心になる」「おもしろい、はまりそう」など熱中していました。 |
6.縦糸の間に横糸をくぐらせる工程を繰り返し5~6cmの幅に織ることができたら、最後に刺繍でワンポイントを施します。ワンポイントの色選びでも、ガラリと作品の印象が変わりますね。もうすこしで完成です。 |
7. 完成後は作品を並べて観賞会。どの作品も個性的でじっくり見入ってしまいます。下地さんも「みなさん配色がすてきですね。自分の制作に盗みたいくらいです」おっしゃるほどでした。こだわりのある作品ばかりで、会話も弾みます。 |
8. この日は特別に、下地さんの染織作品をお借りして、館内に展示させていただきました。下地さんの作品は細い糸を使って繊細に織りあげられています。表面がすこし立体的にもなっていて不思議。みなさん興味深々で鑑賞しています。 |
9. 当館は小さな美術館のため、1階の展示会場内でワークショップを行っています。現在開催中の浜口陽三展のテーマ「色彩の引力」。浜口陽三の銅版画、下地さんの染織作品、小さな飾り布、会場内には色があふれ、響き合う一日となりました。 |