麻布長江 香福筵
田村 亮介(たむら りょうすけ)シェフ
1977年、東京都生まれ。1階が家業の中華料理店、2階が自宅という環境で育ったため、小学生のころから厨房に出入りし、見よう見まねで料理を作ったり、店を手伝っていた。調理専門学校卒業後、数店での経験を経て、四川料理「麻布長江」へ。当時のオーナーシェフ、長坂松夫氏のもとで10年ほど修行を積む。2009年5月より「麻布長江 香福筵」のオーナーシェフに就任。化学調味料を一切使用しないという方針は、両親から受継がれている。素材を生かした料理に定評があり、メディアや料理教室などでも活躍。
シェフにお話を聞いてきました
「一皿の口福」への思い
「一皿の口福(こうふく)」をコンセプトに掲げる「麻布長江」。そこに込められた思いとは?「四川料理は味付けのバリエーションがあるのが特徴なので、食べていてとても楽しい。うちではひとつのコースの中にも、食材・盛りつけ・味付けで工夫し、本場とはまた違うオリジナリティのある料理を作っています。思いを込めた一皿一皿を美味しく楽しんでいただき、空間も含めて満足、感動していただきたいと思っています」と田村シェフ。そんなシェフのもとには、今日も口福な味わいを求める人々が店を訪ねます。
定番レシピもひと工夫!
今回は、唐揚げや麻婆豆腐と馴染みのあるレシピで裏ワザを紹介してくれた田村シェフ。「鶏の唐揚げは、漬け込むと鶏本来の味がしなくなってしまうので、あえて軽く下味をつける程度に。コーンスターチは水分の含有量が少ないのでパリパリ感が持続し、うちの店でも揚げ物でよく使っています」。麻婆豆腐は煮込みすぎず、混ぜすぎず、豆腐の持ってる水分で煮るのがポイント。アクセントに入れた甜麺醤が、「ヤマサ昆布つゆ」のやさしいうま味を引き立てます。